仁川がスマート都市に発展した原動力は何か？

中国天津市夏季ダボス会議朝食懇談会（2023年6月28日）

仁川はスマート都市へと発展するため企画段階から徹底的に準備しました。

まず、企画と戦略を持って新しい都市を作ることに力を注ぎました。

松島、青羅、永宗といった国際都市を造成する過程から、完全なスマート都市基盤を築きました。

アジア初の復元力ハブ都市として認証

例えば情報通信インフラ、そこにユビキタスを導入した

ビッグデータと各種先端機能を備えた都市に発展させました。

それでUNDRRからアジアで初めて復元力ハブ都市として認証を受けました。

最も重要なことは、災害から安全な都市を作ることです。

皆様もご存知のように、人類は気候変動などで自然災害の脅威にさらされています。

仁川はこうした問題に先駆けて対応しています。

仁川は、地球規模の課題である気候変動に対応するため

2045年までに炭素中立を宣言し、多くの財源を投入しています。

特に、災害や事故から市民の生命や財産を保護するため

市と警察、消防などが運営する情報通信システムと管理システムを有機的に連動させた

社会安全網システムを構築しました。

まさにこのような都市基本戦略が仁川を世界的なスマート都市に発展させていく原動力でした。

スマート都市発展の戦略的基盤は何か？

スマート都市として発展していく戦略的基盤は何でしょうか？

まずは先ほどお話ししたとおり、徹底した企画、準備、戦略が必要です。

次に、制度と法令を整備し、またこれを共に実現していく協力体系を整えなければなりません。

仁川市は市だけでなく、専門家、学界、市民とともにコミュニケーションを強化し、増進しています。

各種政策諮問委員会、そして開かれたこにゅみケーション室などの窓口を通じて市民の同意を得て、

また、市民と共に作りあげていくスマート都市戦略を整えています。

これはおそらく他の都市にも非常に有用な情報となるでしょう。

市民共感の形成が重要

市民の協力の無い、地域住民の同意なしでの開発戦略は成功が難しいです。

地域住民との円滑なコミュニケーションを通じてスマート都市に発展していく土台を作ってきました。

特に、私はガバナンスシステム、コミュニケーションの重要性を強調したいと思います。

市民が安全な社会を作るためには、一定水準の市民の不便が伴わざるを得ません。

仁川はかなり多くのCCTVを設置しました。

CCTVが多くなると個人のプライバシーが多少制約されることがありますが、

これより重要な社会安全網構築のためには

市民が不便を甘受する必要があるという共感を得なければなりません。

また、スマート都市を実現していく過程には、企業の協力が絶対的に必要です。

しかし、企業に対する一方的な強要では不可能です。

結局は気候変動に対応し、新しいスマート都市に進むことが

企業にも役立つことを周知させ、政策を推進する必要があります。

地方自治体の政策樹立の意志、団体長のリーダーシップ発揮が重要

企業利益創出、インセンティブも政策に反映

仁川の場合、未来成長型先端産業を中心に変化させています。

バイオ、水素電池、風力、そして新成長動力を見つけていく再生可能エネルギー部分に対する

強いインセンティブを与え、企業にも役立つという認識を植えつけなければなりません。

つまり、利益が創出されてこそ共にできるという基本原則を政策に反映しなければなりません。

先ほど申し上げたことを要約して申し上げますと、

第一に、政策を樹立する地方自治体の意志と団体長のリーダーシップ発揮が何より重要です。

その次に、それを受容できる環境を作るためのガバナンス協力体系を構築し

コミュニケーションを強化しなければならないということです。

ありがとうございました。