第69回顕忠日追念式
殉国先烈と護国英霊が守り抜いた
平和と自由の大切さ、民族精神を考えます
尊敬する仁川市民の皆様、3万5千の報勲家族の皆様、
第69回顕忠日を迎え、国土と民族、平和と自由のために犠牲になられた方々の聖なる霊前に深く頭を下げます。
国のために高貴な犠牲をされた殉国先烈と護国英霊のご冥福をお祈り申し上げるとともに、
国家有功者の皆様に敬意を表します。
長年の間、御家族を失った痛みを抱えて来られた御遺族の
皆様方にも心よりお見舞いと御礼申し上げます。
私は本日この場で平和と自由の大切さ、そして偉大な民族精神を考えます。
大韓民国の近代史は独立運動と解放から分断と戦争へ、
そして独裁と民主化運動に続く試練と克服の歴史でした。
平和と自由、そして民族に対する矜持と誇りがあったからこそ、
これらをすべて克服することができました。
さらにその愛国の力が根幹となり、本日の誇らしい仁川の歴史、大韓民国の歴史を作っています。
平凡な私たちの家族、隣人が成し遂げた愛国の歴史
尊敬する仁川市民の皆様、並びに報勲家族の皆様、
誇らしい愛国の歴史は特別な人が作ったものではありません。
今私のそばにいる人、隣人、そして家族と自分が真面目に、
忠実に毎日をまっすぐに生きて作り上げた生活の歴史です。
独立万歳を叫びながら刑務所に捕まっていかれた生徒や住民も、
満州の原野で散っていった独立軍も、国土と国民を守るために戦場で散華した国軍と学徒兵も、
独裁に立ち向かって街に飛び出した市民も、みんな平凡な私たちの家族、隣人でした。
彼らが成し遂げた偉大な愛国の歴史を忘れないために、私たちは本日この場に集まっているのです。
偉大な護国英霊の意志を受け継ぐ道はこれを忘れずに記憶することです。
本日の成長と繁栄は、このような多くの犠牲の上に成り立っていることを
後の世代にきちんと教えていかなければなりません。
相応の礼遇、子孫の義務であり責任
国と民族のための犠牲と献身には必ず報わなければばりません。
「報勲」は残された皆が履行すべき義務であり責任です。
1952年に傷痍軍警の援護から始まった報勲は国家有功者に対する礼遇と補償に拡大され、
今現在独立と護国、民主の精神的価値を継承する文化として引き継がれています。
国家有功者に対する報勲こそ愛国心の源泉です。
彼らの高貴な献身を記憶して礼遇することは、この地の子孫として当たり前のことです。
国家を信じることができ、国家有功者と遺族が誇りを持つことができる時に初めて国らしい国になるのです。
仁川市はすでに全国で初めて護国報勲都市を宣言しております。
国家有功者と報勲家族に対するしかるべき礼遇を通じて、
護国報勲都市の価値を高めてまいります。
統合報勲会館の建設も推進しています。
今年新設された参戦有功者配偶者手当のように、
報勲家族に対する実質的な支援拡大のために仁川が先頭に立ちます。
仁川上陸作戦記念行事もこうした報勲精神が根幹をなしています。
国軍と世界の人々が守った「世界平和の都市」仁川を記憶・追悼し、
これからも一緒に守っていくという誓いなのです。
アジアの中心であり世界平和都市の仁川
過去を心に刻み、新しい未来へ進む
尊敬する仁川市民の皆様、3万5千の報勲家族の皆様、
殉国先烈と護国英霊の愛国精神と犠牲の上、
仁川は前例のない新しい出発を果たしています。
昨年12月、富平米軍基地が84年ぶりに返還され、
今は完全に我々仁川市民のものになりました。
富平米軍基地敷地には市民のための、市民による新たな歴史が刻まれることになるでしょう。
在外同胞庁は約100年前、移民のために仁川済物浦港を離れた同胞を仁川が再び抱える歴史的象徴です。
仁川国際空港と仁川港、そして仁川経済自由区域は世界の人々が仁川に、
また大韓民国が全世界と交流する主人公の舞台となっています。
今、仁川はアジアの主要海洋都市を経済、社会、文化的に結びつける海洋都市経済共同体構成を提案、
推進することでアジア中心都市として成長しています。
殉国先烈と護国英霊の犠牲をもって守り抜いたこの土地、
その上に民族が、そして仁川市民が新しい時代精神とダイナミックな歴史を作り出しています。
私たちは未来へと進みますが、過去を忘れてはなりません。
如何にして本日の仁川、大韓民国になれたのか、世界平和都市の仁川がどのようにして作られて、
またどこへ進むべきなのかを振り返ってみなければなりません。
英雄の勇気と犠牲を永遠に記憶します
本日、第69回顕忠日を迎えて殉国先烈の精神が私たちの中で生きており、
彼らの犠牲を憶えている仁川は、そして大韓民国は、
未来への前進を絶対に止めないことをお誓い申し上げます。
最後に、今も第一線で国家の安寧と国民安全のためにご献身されている
警察・消防公務員の方々に心より感謝の言葉を申し上げるとともに、
特に国からの呼び出しを受け、人生の最も輝かしい瞬間に国を守っている
国軍将兵と海外派兵勇者の皆様に甚深なる敬意を表します。
英雄の皆様の勇気と犠牲は決して忘れることはありません。
さらに、御遺族の皆様の胸の中にも矜持とと誇りを花咲かせるよう最善を尽くしてまいります。
愛国という偉大な遺産を受け継いで、護国英霊に深く尊敬の意を表すとともに
安らかな眠りを心よりお祈り申し上げ、式辞といたします。