コネクテッドカー特化分野で集中育成、認証支援センター誘致

 

仁川は自動車産業の先導都市だ。一見簡単に共感できない言葉かもしれないが、仁川という都市が大韓民国自動車産業の歴史に記録された痕跡は決して軽くない。
1962 年 8 月、富平に国内初の現代式自動車工場を設立し、仁川は名実共に大韓民国自動車産業の歴史に 1 ページを飾るとともに、大韓民国自動車産業の種が撒かれた都市となった。

▲ 仁川市は、地域主力産業の一つである自動車部品企業の未来車対応技術高度化を通じた構造改編に 5 年間で 1104 億ウォンを投入する「仁川未来自動車産業育成総合計画」を作成し、仁川を未来自動車産業の中心都市に転換する動きを始めている。写真は未来自動車のイメージ

 

このように仁川製造業の根幹は自動車産業だ。仁川製造業分野で自動車産業が占める割合は 2 位と高い割合を占めているが、最近内燃機関車市場の縮小で自動車市場の産業規模が毎年 5 ％ずつ減っている。これは自動車市場が停滞期に入っているという信号で未来車中心の産業構造再編が迫られている状況だ。

 

市は産業構造のパラダイムを変え、未来自動車産業育成のために仁川自動車部品企業の未来車転換を急いでいる。現在、仁川には 628 社の自動車部品企業があると推定されているが、これら企業の多くは内燃機関車の部品を生産しており、未来車転換に対応できない状態だ。統計によると仁川自動車産業規模は事業者数 5.5 ％、従事者 5.2 ％、輸出額 6.2 ％が減少しており、迅速な未来車転換のための生態系構築と果敢な投資が必要だ。

 

そこで仁川市は地域主力産業の一つである自動車部品企業の未来車対応技術高度化を通じた構造改編に 5 年間で 1104 億ウォンを投入する「仁川未来自動車産業育成総合計画」を作成し、仁川を未来自動車産業の中心都市に転換する動きを始めている。

 

▲ 仁川市の未来車産業育成総合計画は、「未来自動車技術革新先導都市、仁川」をビジョンに 5 大推進戦略と 25 重点推進課題で構成されている。

 

未来車産業育成総合計画は、「未来自動車技術革新先導都市、仁川」をビジョンに 5 大推進戦略と 25 重点推進課題で構成されている。 5 大戦略（ 25 推進課題）は、 ▲ コネクテッドカー産業特化育成（素材・部品認証評価センター構築、特化技術開発支援、素材・部品試験認証評価支援、ニュープレーヤー発掘・育成、中長期特化育成戦略構築）、 ▲ 自律走行車技術開発先導（技術開発革新事業推進、 R&D 支援、 R&D 装備構築、実証テストベッド構築、技術開発チャレンジ開催）、 ▲ 部品企業未来車技術転換促進（未来車技術構造及び部品解析、コンサルティング、 R&D 共同企画支援、専門教育、素材部品国産化技術開発支援 ) 、 ▲ 未来 車部品企業革新成長支援（デジタル製造革新支援、グローバルマーケティング支援、ユニコーン企業育成、電装部品企業特化支援、大中小企業協力支援プラットフォーム構築）、 ▲ 未来車産業育成支援体系構築（未来車統合支援センター構築、支援条例制定、未来車部品企業協議会設立、実態調査及び政策研究、協力ニューガバナンス運営）などだ。

▲ 未来車のイメージ

 

市の未来車総合計画は、自動車産業が内燃機関車（ガソリン及び軽油車）からエコカー（電気・水素車）、自律走行車、コネクテッドカー（周辺の事物と双方向無線通信網で繋がった知能型自動車）に急速に移動する傾向を反映して、地域自動車部品企業の技術転換を積極的に支援するために作られた。

 

市はグローバルトレンドに合わせて、仁川の自動車産業構造を自律走行の核心キーワード「 CASE 」に変化させている。「 CASE 」は「連結（ Connected ）、自律走行（ Autonomous ）、共有（ Sharing ）、電動化（ Electricity ）」などの概念で、最近はモビリティ（ Mobility ）、デジタル化（ Digitalization ）の概念もさらに適用している。今後も電気自動車は 31 ％、自律走行車は 40 ％、コネクテッドカーは 22 ％などと、年平均で高い成長傾向を示すと見込んでいる。

 

また市は、「コネクテッドカー (Connected Car) 」を他の試みと差別化して、主導権を握る特化分野として集中育成する。コネクテッドカーは、未来車核心技術分野で、車両とすべての事物をリアルタイムで連結する V2X(Vehicle toeverything) 無線通信技術を活用してインフォテインメント (Infotainment) など多様なドライバー便宜サービスを提供し、 V2X 安全運行情報が、ライダー、レーダー、カメラ、 GPS などで事物を認識し、判断して制御する既存の自律走行技術と組み合わせて完成型自律走行サービスを実現する。

 

市は韓国で初めて青羅ロボットランド内にコネクテッドカー認証支援センターを誘致し、未来車産業革新拠点の土台を築いた。昨年は国内唯一の専門自動車研究機関である韓国自動車研究院と協力体制を構築し、自律走行技術研究所仁川事務所を誘致し、仁川をコネクテッドカー産業の国家戦略拠点都市として跳躍することを目指している。

 

▲ 市は、自動車部品中小企業の未来車技術転換及び技術高度化のための全周期支援体系も構築した。

 

また市は、自動車部品中小企業の未来車技術転換及び技術高度化のための全周期支援体系も構築した。技術転換の準備ができていない部品企業に、最新グローバル電気自動車を解体して部品の技術構造を分析し、核心技術情報を提供するティアダウン（ Tear down ）事業を推進しており、 12 月 15 日には解体部品展示会及び技術セミナーを開催して、企業と最新の技術情報を共有する。

 

 

この他にも、未来車対応技術転換方向設定及び投資計画樹立のためのコンサルティング、在職者専門教育、 R&D （研究開発）支援、技術ロードマップ研究用役なども推進している。

 

市は、未来車部品産業育成支援を通して内燃機関車中心の仁川の自動車部品産業が電気自動車・自律走行車・コネクテッドカーというグローバル未来車へのパラダイム転換に効果的に対応するという計画だ。また未来車技術転換支援事業拡大施行を通して、部品企業の技術革新を牽引するという方案を持っている。